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伝統文化の魅力を発信する老舗人形店

(有)田中総本店(人形の田中)

(有)田中総本店(人形の田中)
代表取締役社長
田中大士さん
人形、盆提灯、造花など

北九州市八幡西区熊手1-3-28
TEL: 093-622-0909
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 不定休
URL: http://ningyo-tanaka.com/index.html

 黒崎の熊手銀天街内にある老舗「人形の田中」の代表取締役社長、田中大士さん(41)は良い品を求め、全国各地を飛び回っている。店の一押しはオンリーワンの人形セット。人形や小物、屏風、台などパーツごとに仕入れ先を選定し、自分の感性で一つの人形セットに仕上げる。そこには田中さんの「ひな人形や五月人形など日本の伝統文化を伝えたい」との熱い思いが込められている。
 幼少期、創業者の祖父や父の背中を見て育った。専門学校を卒業した20歳の時、店の仕事に就いた。当時、商品の仕入れに同行し人形作家の工房に赴くと、必ずと言っていいほど珍しがられた。「若い人がよく来たね」。周りの同業者は皆高齢化が進み、後継ぎもほとんどいなかった。足しげく通う若き人形店の後継者登場に人形作家らは「人形の田中は安泰だ。こことならきっと長く取引できる」と感じたという。
 2006年に父が他界。田中さんが3代目として後を継いだ。社長就任当初は「会社を経営する」という思いが先に立ち、収益や他事業の立ち上げを中心に考えてしまっていた。しかし、人形作家らとの交流を続けてきたことが徐々に自分らしさを取り戻すきっかけとなった。「お店のカラーをより出そう」「人形作家が作り出す伝統文化を広く発信しよう」。店の方向性も明確になっていった。既製品ではなく、オリジナルの商品が店内の大半を占め、お客様からも褒めてもらえることが多くなった。
 人形以外の商品も取り扱い、店内は季節により装いを新たにする。6月には盆提灯が並ぶ。田中さんが厳選した美しい絵柄が特長の品々だ。「工芸的に優れたものを提供するだけでなく、その由来も伝えていきたい。日本の伝統文化に魅力を感じてもらいたい」と田中さん。
 活躍は店内にとどまらない。黒崎こども商店街の実行委員長として、まちのにぎわい創出にも力を注いできた。今年4月には、黒崎商店組合連合会の会長に就任し、名実ともにまちを引っ張っていく立場にもなった。人形業界、そして商店街の光明となる若きリーダーの挑戦はこれからも続く。

原点に返りよみがえったブティック

(有)ブティックイシヤマ

(有)ブティックイシヤマ
代表取締役
石山裕章(ひろあき)さん
婦人服・靴・アクセサリーなど

北九州市八幡東区中央2-15-22
TEL: 093-671-5446
定休日: 火曜日

 「12年前の火災がなければ、世の中の変化に気付くのが遅れていたと思います」。今は駐車場になった火災跡地を店から眺め、当時を語るのは石山裕章さん(62)。国内一流メーカーの婦人服などを取りそろえるブティックを営んでいる。
 2006年2月に八幡中央区商店街で発生した火災で、当時40坪あったブティックイシヤマ本店は全焼。火の手が上がる中、肩を落とす女性スタッフたちに石山さんはこう宣言した。「安心して。必ず再建するから」。同じ商店街に支店(シエラ店)を構えていたことが幸いし、商売を続けることができた。多くのお客様が親身になって心配してくれたり、買い物をしてくれたりした。
 火災発生から2カ月半後、現在の本店を近くにオープンした。しかし、火災前と比べると売り場面積はほぼ半分になり、展示できる商品は減少。消費者の節約志向も年々強まり、良い商品を取りそろえさえすれば売れていた時代とは明らかに違っていた。国内一流メーカーのセレクトショップとしての自負はあるものの、ブティックそのものの存在価値に不安を感じ始めていた頃でもあった。
 そこで、商売の原点に立ち返ろうとミーティングを通してスタッフの気持ちを一つにし、接客に力を注いだ。「お客様もスタッフも後悔しない関係をつくろう」「お客様にふさわしい商品だけをお勧めしよう」「お客様の話に耳を傾け、お客様が迷われている時は即決を促さず時間をかけて選んでいただこう」。こうした取り組みは、お客様が帰り際に「ありがとう」と言ってくれることが多くなる変化を店にもたらした。
 全国的に同規模のブティック閉店が相次ぎ、お客様が買い物をできる場所が減り続けている。しかし、石山さんは「お客様はこんな店をきっと探しているはずです。大変ですが、今が一番充実しています」と話す。不死鳥のようによみがえったブティックイシヤマ。石山さんの挑戦はこれからが本番だ。

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